PC88の名作AVG【ミスティーブルー】のレビューです。
久しぶりにプレイしましたが、改めてエニックスのAVGは完成度高い!と思いました。
エニックスといえば、ドラクエで有名ですが、自分にとってはAVGのメーカーという印象が強かったです。
「ポートピア連続殺人事件」「オホーツクに消ゆ」「軽井沢誘拐案内」の堀井3部作。
「ジーザス」も最高でしたね。
エニックスが発売したPC88AVGの完成形とも言える「ミスティーブルー」クリアしてみました。
ミスティーブルーの概要
発売元:エニックス
発売日:1990年4月
ジャンル:アドベンチャー
メディア:5FD 6枚組
プロデューサー:伊藤慶子
グラフィック :恩田尚之
ミュージック:古代祐三
伊藤慶子さんは、「アンジェラス」でもプロデューサーをされています。
このゲーム中に出てくるディスコの名前が、「アンジェラス」でした。
音楽は、古代さんなので、間違いなしって感じです。
ゲーム内容ですが、恋愛にミステリーを絡めたトレンディドラマ風AVGです。
女性がプロデューサーのためか非常に当時のはやりを意識されていてまさにトレンディードラマといった感じです。アニメーションも要所要所で見られ飽きさせません。操作性も、「アンジェラス」のようにかったるい感じもなかったです。
ストーリー
主人公 水上和哉は、4年振りに日本に帰国し、憧れのロックバンドである「オルフェ」のラストギグへ行く。
ギグの最中に、高校時代の先輩でありオルフェも手がけるプロデューサーの松宮と口論となり、コンサート会場を立ち去ろうとした。
その時、和哉のバイクに駆け寄ってくる女がいた。高校時代の友人で和哉が恋していた、藤木麻衣子だった。
登場人物
水上和哉 主人公。高校生時代は麻衣子と少し付き合っていたがふられる。
藤木麻衣子 和哉の高校時代の友人。モデルとして活動。
ミッキー 和哉の元クラスメイトにして親友。
夏井エリ 高校時代の友人。明るくて自由奔放な女性。和哉に好意を抱く。
森川裕太 高校時代の友人。若くして外車ショップを経営。エリに好意を持つ。
斉木徹 和哉の憧れのロックバンド、オルフェのヴォーカル。
これは、斉木ですね。この時代なのでBOØWYをかなり意識してますね~。
私大好きでした。
ゲームは、いろんなタイプの登場人物がいて、まさにトレンディードラマ風。
イケメンの主人公に、魅力的な美人なヒロイン。主人公に思いを寄せる天真爛漫な女友達。どんくさい友人。主人公もあこがれるカッコいい年上ミュージシャンなど。
個人的には、夏井エリが好きです。明るくて和哉に明らかに好意を持ってくれてるんだもん。
麻衣子は、かわいいんですがサイコパスです。かわいそうな和哉は、振り回されてます。ラストシーンもそうですが、かなりサイコパスな人間でした。
ゲームプレイ
ネタばれあります!
偶然の再開を祝し、バー「クロコダイル」でまずは、麻衣子と二人きり。
和哉の気持ちを分かってるはずなのに、「ヨリを戻す?」って。。ほんとひどい。
二人きりでいるのか面白く無くなったのか、高校に友人たちを麻衣子が呼び出します。ミッキーは、都合が悪く来れないみたい。
なんだかんだ楽しい夜を過ごした訳ですが。
次の日ニュースで、昨日コンサート会場で和哉と口論となった松宮が殺されてる事をしります。
しかも、アドレス帳を落としていたこともあり、容疑者として警察から追われることとなります。
そんな時、昨日会えなかったミッキーが助けてくれます。やさしい。でもちょっと和哉にやさし過ぎるような。ちょっと、そっちの系があるような。。。
麻衣子にアリバイを証言してもらうために、せっかく神戸まで行くも会えず。
でも麻衣子のモデル仲間の井上ユカという女性といい感じの雰囲気になりました。和哉は、なかなかモテるんです。
色々ありミッキーの紹介でオルフェのボーカル斉木と知り合います。
大人の男って感じですね。
なんとか容疑を晴らすべく行動する中で、ようやく麻衣子に会えました
いいアングルですね。
でも、アリバイの証言を頼むとまさかの拒否!
自分も大事な時だからってスキャンダルに巻き込まれたくないそうで。
人が死んでるのに、なんて女だ!!!
でも惚れた弱みからか、和哉は納得します。(すんなよ!)
二人で楽しく?過ごす中で、麻衣子の部屋まで行くことになります。(行くんだ!)
でたバドワイザー!トレンディードラマで出てくるビールは、バドワイザーでしたね。おしゃれと思われたいた感じです。絶対に味は、キリンの方がうまいですよ。
他にも、コードレスホンがはやりとの事で。今では当たり前ですもんね。時代を感じますね。
麻衣子のシャワーシーン。まさかこの後に。。。。。警察に連行されるとは
警察にいきなり連行された和哉。このまま犯人として捕らえられてしまうのか。
しかし麻衣子がいきなりアリバイを証言してくれて、あっさり釈放されます。
やっぱり、こいつなんかおかしい。絶対なんか隠してる。
和哉もなんとなく気づくわけです。
いよいよ、物語のクライマックス。麻衣子に真相を聞くときがやってきました。
微妙な顔をしている麻衣子です。
話を聞くと、麻衣子はオルフェのボーカル斉木の事と付き合っているようで、でも斉木はすでに結婚していたのでした。不倫の関係だったんですね。
結婚していた事すら、麻衣子にも世間にも秘密にしていた斉木でしたが、それをバラスと松宮に脅されていたのです。その口封じのため斉木は松宮を。。。
松宮を殺したのは斉木でした。
麻衣子も死体を運ぶのを手伝っていたのです。
共犯やったのね。。。和哉に容疑がかかっても、アリバイ証言してくれない訳だ。
麻衣子は、何か覚悟して、二人は別れます。別れ際にキスをしてくれました。
数日後、麻衣子は、斉木殺しで逮捕されます。。。。。
返り血浴びてるし。
二人で自首するとかになるかと思いましたが、彼女は大好きだった斉木を殺してしまうのです。
これは、どういう事でしょう。斉木の犯罪が世間に知られるのが嫌だったのでしょうか。
その後、和哉はデビューしますが、麻衣子はもうここには、戻ってきません。
幻の麻衣子が消えていくこのシーンは切ないですね。
ラストシーンは、ヒロインが殺人を犯して終わるというハードな展開になりました。
ちなみにミッキーが高校時代を振り返るおまけコーナーがあるのですが
そこでも麻衣子はひとりふてくされてます
色々と書きましたが、PC88のAVGとして、グラフィック、ストーリー、音楽と最高の出来だと思います。
でも、これ以降エニックスはAVGから離れていくんだよな~。
ちょっと寂しい気がしますが、こういったAVGは作るのがもう難しいですね。この時代このPCだから成り立ったゲームだったような気がします。
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